年収に関係無く幸せになれるお金の使い方〜幸福度を上げる方法〜

今回は我々一般庶民がヨダレが出るほど欲しい、『お金』の話しです。

ですが、稼ぐ、お金が入る、などの怪しい話しではないのでご安心下さい。

ほとんどの人は、お金をより多く得ることに注目しがちですが、そもそも僕たちは何のためにお金を欲しがるのでしょうか?

もちろん、『幸せになるため』だと多くの人が答えるでしょう。

では幸せとは、自分の欲しいものをいくらでも買える状況のことでしょうか?

答えは『NO』

お金の使い方の法則を知らなければ、いくら稼いだとしても幸せにはなれないのです。

そしてその法則を知っていれば、たとえ年収が低くても幸福度を上げることが可能です。

では一体その法則とはなんなのか?

今回は、カナダ・ブリティッシュコロンビア大学の心理学者エリザベス・ダン博士の、

「幸せをお金で買う」5つの授業 ―HAPPY MONEY

を解説していきます。

幸福になれるお金の使い方 5つの法則

お金は有限、欲望は無限。

悲しいですが、僕たちの欲望には底がありません。

しかし人間であるならば、そこは理性で抑えることができます。

今回のテーマである幸福になれるお金の使い方は、湯水の如くお金を使えば幸福になれるわけではないのです。

これからお伝えする5つの法則を元にお金を使っていく必要があります。

ハッピーマネー 5つの法則
  • 経験や成長
  • 自分へのご褒美
  • 時間を買う
  • 支払いを先に済ませる
  • 他人に使う

法則1.経験や成長に使う

人はどんな経験をしてきたかにより人間味が滲み出てくるもの。

経験はその人を形作る重要なプロセスであると言っても過言ではありません。

物を買うよりも楽しい経験の方が幸福度を上げてくれることが研究で分かっていますが、どの様な経験が幸せを感じられるのか?

  • 社会的なつながりが生まれるような経験
  • いつになっても思い出すと楽しくなる経験
  • 目標としている自分に近づける様な経験
  • 希少性の高い経験

社会的なつながりが生まれるような経験

社会的な繋がりがある人の方が人生の満足度、すなわち幸福度が高い傾向にあります。

社会的な繋がりは会社だけではありません。

・ ボランティア

・交流会 

・ 草野球など民間のチーム

 ・自治体への参加

 ・飲み方

 ・民間団体

・宗教的な繋がり 

これらの繋がりはどれも参加が自由なものが多いです。

逆に自分から進んで参加しなければ社会的な繋がりは生まれません。

いつになっても思い出すと楽しくなれる経験

楽しい思い出を思い出すだけで、人の脳は幸福物質であるドーパミンを分泌します。

でも、楽しい思い出は自分で作り出さなければ思い出すことすらできません。

日々ストレスにさらさせている一般庶民の皆様は嫌な記憶しか思い出せない!といった人も多いのではないでしょうか?

その気にならないとしても、思い切って旅行に行ったり、友人や家族と出かけることで楽しい思い出を自ら作ることも必要です。

人生の節目に新婚旅行や卒業旅行などに行くのもいいですが、ライブやコンサート、レジャー、遊園地など日帰りで行ける場所も◯

天下のGoogle様も数百万のボーナスを減らして、報酬として刺激的な旅行を与えました。

お金は人生の経験ほど重要ではない

Google独自の研究からこの決断に至ったそうです。

旅行に行く時間が取れない場合でも、とても短な部分で経験を得ることができます。

音楽や本は物質として認識されがちですが、本来はその中にある情報がメインになります。

音楽や本を視点を変え、経験として認識することで満足度や幸福感が多く得られるという研究結果もあります。

経験に対して投資することは、自分に成長をもたらし、あなたという人間に厚みを持たせてくれます。

素晴らしい人生を求めるのであれば、より良い経験にお金を払うべきです。

目標としている自分に近づける様な経験

理想の自分を持っているという人は案外少ないかもしれません。

しかし、なりたい自分へ近づくための投資もまた、幸福度が上がる経験になります。

数年前に僕はプログラマーになろうとしていた時があり、自作のサイトを立ち上げた東大生や、IT関係の仕事をしている人によく会いに行っていました。

今は諦めてしまいましたが、そういった人達から受けた影響は今もなお残っています。

目標としている人に会うことや、様々な人たちと交流した経験は刺激的で、時に自分の人生が変わることもあります。

ただし、自分の都合で会いに行くからにはその時の出費は自分が持つことになります

これも経験への一つの出費として割り切ることが必要です。

希少性の高い経験

誰でも体験できる経験もいいですが、希少性の高い経験は記憶に残りやすく、何年経っても色褪せることはありません。

例えば、海外留学や人数制限がある場所に行くこと、有名人と会った経験などは自慢したくなる経験とも言えます。

そういったチャンスがある場合は迷う必要はありません。

不安がらず思い切って体験してみるべきです。

希少性が高い経験というと、チャンスがなければ経験できないと諦めてしまいがちですが、自分がやりたいことを後回しにしているものや、諦めてしまっていることはないでしょうか?

もしあるとすれば、それがあなたにとって希少性の高い経験になる可能性があります。

僕で言えばまさに今、レクサスオーナーとしての経験がそうであります。

諦めずに夢を叶え、貴重な体験をしている最中ですが、初めてレクサスオーナーになった思い出は一生消えることのない、希少性の高い経験と言えるでしょう。

法則2.自分へのご褒美

今の世の中、周りを見渡せば様々なモノが溢れています。

不自由なく当たり前のように物を入手することが可能な僕たちは、ある意味では幸福な時代に生まれました。

しかし、なんでも便利なモノがそろっていて、その気になれば手に入れられるこの状況が、僕たちの幸福度を下げてしまっています。

人はいつでも入手できる物や環境に興味を持ちません。

言い換えれば、当たり前になったものに刺激を受けなくなってしまうわけです。

ちょっとしたご褒美が幸福度を上げる

いつもと同じように朝スターバックスでコーヒーを買うよりも、早起きしたご褒美にコーヒーを自分に与えてあげましょう。

また、仕事で頑張ったら、ちょっとだけ高いランチに行ったり、ダイエットで1キロ痩せたら映画を観に出かける。

朝のコーヒーやランチなどに何気なくお金を払っていますが、それを自分へのご褒美とすることで、当たり前ではなくなります。

何か目標を達成した時に脳内ではドーパミンが放出され、達成した喜びを得ることができます。

自分へのご褒美が更にドーパミンを出し、より幸せを感じやすくなるのです。

法則3.時間を買う

お金と時間を比べれば、時間の方が大切だと答える人がどれだけいるでしょう?

実際は時間の方がはるかに大切です。

しかし、目の前の消費を考えてしまうとそれが一気に崩れてしまいます。

一般庶民の皆様が、安いガソリンスタンドやスーパーに時間を掛けて行くのはそのためです。

一円安いガソリンスタンドへ行くために10分も20分も時間を消費しています。

チリも積ってしまえば膨大な時間をそのために使っていることに僕たちは気がついていません。

時間が人生の幸福度を左右する

いつも慌しく働き、家に帰ってもやることが山ほどある僕たち一般庶民は、人生の大半を不幸せな時間に費やしていると言えます。

実際に時間が無いと思っている人の多くは、人生の満足度が低い傾向にあるという結果も出ています。

まずは時間を作ることに重点を置き、そのために何をするか?

人は皆、幸せになるために生きている。

今この資本主義社会に置いて時間を買うということは、自分にとって有益なお金の使い方になるのです。

やらなければならないことにお金を使う

時間とお金は自分で管理しなければ無駄に浪費してしまいます。

無駄な出費を減らし、やらなければならないことにお金を使うことで今よりも更に自由な時間を生み出すことが可能です。

例えば、

  • 食料品などの買い物をスーパーから宅配サービスに変える
  • 食器の洗い物を食洗機で行う
  • 掃除をルンバに任せる
  • 洗濯物を乾燥機で乾かす
  • 家事代行サービスを利用する
  • Amazonの定期便を利用する

因みに我が家では週に一度パルシステムという宅配サービスを利用しています。

前週にネットで頼んだ食料品などが月曜日には玄関前に置かれています。

それにより、スーパーへ行く回数が激減しました。

共働きなどの家庭ではかなり重宝するはずです。

マイホームは時間への投資

夢のマイホームは僕たちを幸せな気分にしてくれます。

しかし残念ながらマイホームを手に入れたとしても幸福度は上がらないという研究があります。

しかし、買う場所によって幸福度が大きく変わることをご存知でしょうか?

それは、会社から近い場所を選ぶこと

通勤に長い時間を掛けている人ほど、人生に対する満足度が低いという研究結果があります。

片道1時間以上かかる人は失業するのと同じくらいのインパクトがあるといいます。

また、満員電車のストレスは戦闘機のパイロットが感じるストレスと同じだという事実は結構衝撃です。

マイホームは慎重に選ぶ人がほとんどだと思いますが、残念ながら通勤時間の優先度は低いように思います。

ちなみに僕は会社まで片道10分かかりません。

通勤に往復2時間も掛けている人に比べ、6分の1も時間の節約になっています。


法則4.支払いを先に済ませる

お金は、物を買うときに交換して使う物ですが、先に支払いを済ませておくと幸福度が上がるということが研究で分かっています。

それは、物やサービスを待っている時間が僕たちを楽しい気持ちにさせてくれるから。

実際に海外に旅行に行く時は先に支払いを済ませることが多いと思いますが、そういった状況の場合、旅行に行く数週間前の幸福度は、行った後よりも高いことが分かっています。

未来は、その時になってみないと分からないですが、人は楽しい未来を想像することで分からない未来への不安を和らげようとします。

先程の海外旅行でも、未知の場所への不安や言葉の心配など気になり出したらキリがありません。

そんなストレスを回避してくれる、一種の防衛本能とも言えます。

福袋は幸福度を上げる

一般庶民はみんな大好き福袋。

何が入っているかお楽しみなだけに、袋を開けるときは楽しいですよね。

実はこの、何が入っているか分からない『不確実性』が僕らに幸せを感じさせてくれるのです。

福袋は入っているものが見えないため、あれこれ想像します。

そういった時間が幸福度を上げてくれるのです。

さらに最近では事前にネットで購入し、数ヶ月後に届くといった福袋も多く見るようになりました。

先程の旅行と同じで、待っている時間が長ければ未来に対しポジティブな想像をするので、幸せを感じる時間が増えるということです。

支払いが後の場合はどうなのか?

お金を払うということは人間の脳にストレスを感じさせます。

しかも実際に払わなくても、支払いの想像をするだけで脳にネガティブな症状が現れるという驚きの研究もありました。

支払いを後回しにすれば、その間ずっと脳内にストレスが掛かっていることになり、待つことで得られる幸福度が下がってしまうのです。

結果的にあまり幸せを感じないものにお金を掛けてしまったことになります。

法則5.他人に使う

突然ですがクイズです。

手元にある500円。

それを自分のために使った人と、自分以外の誰かに使った人ではどちらの幸福感が高かったでしょうか?

答えは『自分以外の誰かに500円を使った人が幸福感をより得られた』

最新の研究では、たとえ少ない金額でも自分以外の誰かに使った場合、幸福感に効果が表れたそうです。

誰かに分け与えることが人の本質

人類は長い進化の過程の中、集団生活をすることで生き延びてきました。

お互いに助け合い、分け合いそして自分が集団に貢献することで自分も生きることができていたのです。

当然、何も貢献できない人間は集団に属することができなくなりました。

それは事実上の死を意味するのです。

現在、極端な話ですが僕らは人を助けたり、分け与えなくても生きていける世の中です。

しかし、僕たちの本能はそれを忘れていない。

その証拠に、自分にばかり投資するよりも他人に投資した方が幸福感が向上するという事実が物語っています。

これは損得勘定が薄い2歳児でも同じことが分かっています。

寄付は収入を2倍にすることと同じ幸福度

『寄付は収入を2倍にすることと同じ幸福度

これは136ヵ国で、ギャラップ世論調査が2006年から2008年にかけて調査された結果です。

自分以外の誰かに分け与える行動は、僕たちが大好きなお金を得ることと同じ価値基準だということが分かりました。

話は変わり、投資家のウォーレン・バフェットをご存知でしょうか?

投資の神様と称される彼は2006年6月に自信の純資産の99%を寄付すると公言して話題になりました。

アメリカで三番目の富豪であるバフェットが、寄付にこれほどまでの金額を投じるのは何故か?

それは自分への高価な買い物よりも他人に分け与える幸福感の方が上だからだと言えます。

実際に彼は、

「これ以上ないほど幸福に感じている」

このようにコメントしております。

この寄付により多くの人が助けられるのは言うまでもないでしょう。

他者への貢献はどんなことをしたらいいのか?

僕たちはバフェットとのように、何兆円も寄付できませんが、少額でも十分な幸福感を得られます。

  • 寄付
  • ちょっとしたプレゼント
  • サプライズプレゼント
  • 親しい人への感謝のプレゼント
  • 誰かにおごる

寄付にちょっとでも抵抗がある人は、誰か大切な人へのプレゼントはどうでしょうか?

会いに行ったお土産にちょっとしたものをプレゼントしてあげれば、相手の喜ぶ顔も見れるのでより一層幸せに感じることができます。

また、たまには外食でおごってあげることも有効と言えます。

お世話になっている人、自分の親や親友、会社の上司であってもランチに行った時に出してあげることもできます。

感謝を言葉で表すことも大事ですが、お金で表すこともできるということも知っておくべきだと思います。

それにより、僕たちの幸福度も上がるのであれば一石二鳥と言えるでしょう。

まとめ

  1. 幸福になれるお金の使い方は、5つの法則を知ること

人間は誰しも幸せな人生を歩んでいきたいと望むものです。

『お金』は僕たちを幸せにしてくれるツールの一つ。

しかし、お金をたくさん持っている状態、たくさん使える状態が決して幸せとは言えません。

現に、幸福度がもっとも高くなる年収は800万前後で、それよりも高くなるにつれ幸福度は減少していく。

という研究結果がそれを証明しています。

お金の使い方を少し考えるだけで、幸せを感じながら今後の人生を歩むことができます。

  1. 法則1.経験や成長に使う

経験や自分の成長への投資は幸福度を上げるだけではなく、あなた自身の『人間性』をプラスに変えてくれます。

成長した自分に誇りが持てる人ほど大きな幸福感を味わえます。

・社会的なつながりが生まれるような経験

・いつになっても思い出すと楽しくなる経験

・目標としている自分に近づける様な経験

・希少性の高い経験

上記の経験に対し積極的に投資していくことで、人生全体の満足度が上がっていきます。

  1. 法則2.自分へのご褒美

ただ当たり前にコーヒーを買ったり欲しいものを手に入れるよりも、ちょっとしたご褒美にしてしまえばどうなるでしょう?

今まで当たり前に使っていたお金に、幸せな気持ちがプラスとなり幸福度を上げてくれます。

  1. 法則3.時間を買う

時間はお金よりも大切。

時間に追われている人が幸せな人生を送れないという研究結果が存在するのもそのためです。

今、時間が足りないと思っている人は、積極的に時間をお金で買うことを覚えましょう。

  1. 法則4.支払いを先に済ませる

後払いよりも、先払い。

先に支払っていれば、支払いに関するストレスを無くして消費することができます。

支払いが後回しになったストレスは、大きく幸福度を下げてしまいます。

  1. 法則5.他人に使う

個人的には一番効果があるお金の使い方だと思っています。

たとえ少額でも、誰かのためにお金を使うことは、かなり高い幸福感を得られます。

それは、『人間の本質が支え合って生きていくこと』だからです。

寄付をすることは、年収が上がることと同じ幸福感が得られる。

日本は『先進国で一番幸福度が低い国』

この事実は色んな人が知っていると思います。

たとえそれを知らない人でも、日本は幸福な国だと思っている人は少ないかもしれません。

しかし僕は、この国はとても幸せな国だと思っています。

争いもなく、凶悪な事件も海外に比べれば少ない。

他人を思いやる心を持った人も大勢います。

でもどうして、みんな幸せだと思えないのか?

それは、何もしなくても幸せになれるこの国に慣れてしまっているからです。

慣れてしまえば、何も感じなくなり、幸福だとは到底思えなくなります。

だからこそこの国には、幸せになるための努力が必要だと感じています。

その一つとして、お金の使い方を考えることは最も短で、最も幸せになれる近道だと感じています。